「おはよ」



毎朝のキスで起こされる。

これ以上の幸せなんて、世界中の何処にもありゃしない。












Name is man













が入隊して、俺が一目惚れ。

その外見の可愛さと裏腹に、仕事はきちんとこなすキャリアウーマン。

そんな姉貴チックな所にも惹かれちまったわけで。

好きとも言えず、強引に「付き合え」と命令。

こんな乱暴な言葉の返事を、は笑顔に変えてくれた。

あれから1年後、俺達・・・いや、少なくとも俺はこんなにも幸せ。



「冬獅郎ってさ・・・・」



その一言から、今日の一日が始まる。



「私の事、好き?」



そう毎日毎日聞かれても、



「あぁ」



と、顔を赤らめながら言うことしかできない俺。

そんな一言返事でも、は笑って喜んでくれる。

本当に喜んでいるのか と聞かれたら、少し困ってしまうけど。



「私は冬獅郎のこと、大好きだから。」




そう言って、俺の頬に唇を押しつける自分の彼女を前に、よけいに顔が火照るシャイボーイな俺。

心の中じゃ、胸が張り裂けそうなくらい好きって言葉が溢れてる。

それを口にしようとすると、一気に喉というフィルターに跳ね返される。

たった二文字の言葉も言えない、不器用な俺。

そんな自分に嫌気がさして、深夜に布団を抜け出し、こっそり宛の手紙を書いてみたりしても、

5分悩んで、また布団に戻る毎日を繰り返してる。

へ』とだけ書かれた白紙が、どれだけ積み重ねられただろうか。

紙の無駄遣いをして、ただ環境問題を悪化させてるだけの、どうしようもない俺。








こんな頼りない俺だけど、がヘコんだ時は小さいながらも胸貸してやるし、

ピンチの時には時速100キロで飛んでいく。
















だから勘弁してくれよ。
















俺は男だから、いつまでもを守ってやるけど、

俺は男だから、大好きだなんて言えねーんだよ。